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汗や雨・雪に濡れた衣類を石油ストーブで乾かしたら色が褪せてしまったという経験はありませんか?今回はストーブで乾かした衣類の色が変わった原因や防ぐ方法などを紹介します。

博士~!
トレーナーの衿の所が色褪せて赤っぽくなったんだけどどうして?
gas1.JPG

どれどれ。 見せてごらん。
色が変わっておるのう。 色が変わっていると気付いたのはいつじゃ?
えぇ~っと、トレーナーを着ていて汗をかいたから、 ストーブで乾かした後にしまおうと思って見てみたら色が変わっていたのに気付いたわ。
なるほど。
それは、石油ストーブで乾かしたのかな?
そうよ。
その色が変わったのは、石油ストーブのガスが原因じゃな。
石油ストーブのガス?
そうじゃ。
石油ストーブには灯油を熱によって気化させることでガスが発生するのじゃが、その中に、酸化窒素化合物が含まれているのじゃ。
酸化窒素化合物というのは、一酸化窒素や二酸化窒素のことで、それが染料と反応して洋服の色が変わってしまうのじゃ。ちなみに、石油ストーブだけではなく、湯沸かし器や車の排気ガスにも含まれているのじゃよ。
これらの化合物は特に水分があると反応しやすくなるため変色が起こりやすくなるのじゃよ。 今回は汗をかいたトレーナーじゃったから、汗とガスが反応して色が変わったのじゃな。
へぇ~知らなかった~!
このトレーナーは元に戻せないの?
そうじゃのう。
自力で直すのは難しいのじゃ。色補正の専門業者にお願いすれば直せないこともないのじゃが...... 費用とかかる時間で検討してみるといいじゃろう。
ところで変色した部分を直したい気持ちも分かるが、今後同じ失敗を繰り返さないためにも2つの注意点を覚えておくことが重要じゃ。
1つ目は乾燥時の注意点で、石油ストーブを使って洋服を乾かさないこと。
やはり洋服を乾かす方法としては自然乾燥や乾燥機を用いるのが望ましい。ただ、室内干しで出来るだけ早く乾かしたい時などのように、どうしても暖房器具を使用する場合は石油ファンヒーターや石油ストーブ以外の物を使用すること。ちなみにオイルヒーターは、その名の通りオイルを使用しているが難燃性のオイルで、かつ仕組み上オイルを燃やさないため、窒素加工物を発生させないことから変色の恐れはない。
2つ目は保管時の注意点で、洋服を保管している場所に窒素化合物を発生させる機器を使用している場合は換気をすること。
万が一、室内で湯沸かし器や石油ファンヒーター、石油ストーブを使用しながらも換気しないままでいると、室内に窒素化合物が蓄積してしまい、蓄積されたガスによって保管してある洋服を徐々に変色させる場合があるのじゃ。また、換気の必要性として変色を防ぐ以外にも、一酸化炭素中毒に陥る危険もあるので、石油ストーブなど燃焼させる機器を利用する際には根本的にこまめな換気をしておくことが大変重要じゃ。
いずれにせよ、石油ストーブを使って洋服を乾かすこと自体、洋服に引火して火災を引き起こす恐れもあるから、今後は絶対に止めるべきじゃぞ!
なるほど~。火災が起きたら困るから、今後は石油ストーブで乾かさないようにするわ。博士ありがとう~

衣類を変色させるガスの存在を知っていますか

湯沸かし器や石油ストーブなどからの燃焼ガス、車の排気ガスなどには衣類を変色させる物質が多く含まれています。衣類を干したり保管する際は、このようなガスと接する場所に長期間放置することは避けて下さい

濡れた衣類の乾燥は自然乾燥か乾燥機で

濡れた衣類を乾燥させる場合は、自然乾燥または乾燥機が適しています。 石油ストーブやファンヒーターなどの暖房器具で乾燥させると衣類が変色する可能性があるので避けましょう。石油を使用していない暖房器具であれば使用しても変色の問題はありません。特にアセテートやトリアセテート、綿の素材でできた衣類が変色しやすいです。